Edinburgh Castle エジンバラ城
エジンバラ市内に入る。ナビ子ちゃんの指示に従って走らせたら、5年前と同じエジンバラ城の真下にあるパーキングに着いた。
城の西側にあるパーキングからの眺望は黒い岩(Castle Rock)の上に立つ新兵舎(New Barracks)だ(写真下左)。
城の南側のJohnston Terrace通りには団体客のコーチが目白押しだ。通りから見上げるとCastle Rockがそそり立っている。これでは敵もよじ登ることはできまい。
岩の黒さが不気味な雰囲気で、正に天然の要塞だ。上に立つ建物は大広間(Great Hall)だ。
通りから長い階段を登らなければならない。階段の袂にガイドマップの自販機がある。求めようと後ろに並ぶ。前の3人組の一人がコインを入れても出てこない。
次の一人が試してもやはり出てこない。どうやら故障のようだ。お蔭で2ポンドを失わないで済んだ。
長い階段を登り切り、入り口前の広場に出る。年間百万人を超える観光客を集めるという城の前の広場は大勢ので人で賑わっている。
8月に開かれるミリタリータトゥーの準備も真っ盛りだ。
チケット売り場は長蛇の列だが、ヒストリック・スコットランドのメンバーは並ばなくても案内所でカードを提示するとチケットがもらえる。
5年前はチケットの列に並び、直前に起きたロンドンのテロの影響で手荷物検査まで受けて入場したことを思い出す。
城の入り口の堀を渡る橋の手前で衛兵と記念写真を1枚。ゲート(Castle Gate)の両脇に彫像がある。左側がスコットランド王ロバート・ザ・ブルース(Robert the Bruce)の像で、
没後600年を記念して1929年に建てられたものだ。24日に訪れたメルローズ・アビーに心臓が埋葬されている。
右側は独立戦争の騎士ウイリアム・ウォレス(William Wallace)の像だ。
写真下右から2枚目はエジンバラに現存するもっとも古い(12世紀)建物である聖マーガレット教会(St. Margaret's Chapel)内のウイリアム・ウォレスのステンドグラスだ。
1922年に4枚が設置された物の一つで、他の3枚は聖人であることからも、ウイリアム・ウォレスがいかにスコットランド人に愛されているかが偲ばれる。
(聖人のステンドグラス3枚は05年の旅日記にアップされている)
写真下右は同じく聖マーガレット教会内の祭壇布(The Altar Cloth)、聖マーガレットの900回目の命日の記念として1993年に新調されたものだという。
こういう場所には珍しく生花が飾られているのが新鮮で印象に残る。
2つ目のゲートであるアーガイル塔(Angyle Tower)を潜るとすぐ右手がビューポイントだ。ロイヤルマイル(Royal Mile)やプリンスィズ・ストリート(Princes Street)、
カールトン・ヒル(calton Hill)が一望できる絶景だ。写真下左の左手前の黒いタワーがスコッツ・モニュメント(Scott's Monument)、
24日に訪れたスコッツ・ビューで登場した作家Walter Scottを記念した塔だ。時計塔がBalmoral Hotel、遠く右手に見えるパルテノンのような物がNational Monument、
円塔がネルソン・モニュメント(Nelson's Monument)だ。トラファルガーの海戦(Battle of Trafalgar)のネルソン提督を記念したものだ。
左から2枚目の左の緑青の丸屋根はスコットランド銀行、隣の黒い建物がエジンバラ大学のNew College、
右側の木々の向こうに聖ジャイルズ大聖堂(St Giles Cathedral)のクラウン尖塔(Crown Steeple)が見える。
ビューポイントの先がアーガイル砲台(Angyle battery)、良く磨きこまれた大砲が並ぶが、良く晴れた青い空や国立戦争記念館裏のガーデンは暗い歴史を忘れさせるようだ。
城の奥の方で急病人でも出たらしい、救急車がやってきた。 Foog's Gateという17世紀の狭いゲートを係員の誘導で潜って行った。
幾多の戦いを潜りぬけてきた城だけに、砲台(battery)が随所に築かれている。アーガイル砲台の並びのミルマウント砲台(Mill's Mount Battery)に
1オクロックガン(One o'Clock Gun)が鎮座している。毎日(日曜日、聖金曜日、クリスマスを除く)13時に空砲を発射して市民に時を知らせるという。
頃合いを見計らって来てみると既に大勢が取り囲んでいる。それでも、ベストアングルの最前列を確保でき待つこと暫し。
兵隊さんがゼンマイ仕掛けのような動きでやってきて、あれこれ準備をしている(写真左から2枚目 実は事前に作業着姿で念入りな手入れを済ませているのだ)。
さて、いよいよ発射の瞬間を収めるべくカメラを構えて待つ。いきなりズドンと来た。予想以上の大きな音に体が揺れる。撮れた写真はご覧の通りピンボケだ。
(チキンハートを露呈してしまった お恥ずかしや) その音は2マイル先まで聞こえるというから、びっくりするのも已む無しとしよう。
大きな拍手をもらいゼンマイの兵隊さんも満足げに退場したかと思いきや、再登場して記念撮影に応じている。平和だ。
隣のレストランで一休みする。妻はバナナシェイク、私はイチゴ・バナナ・マンゴーのミックスシェイクだ。甘くて疲れが取れるような気がする。
再びUpper Wardに戻る。ハーフムーン砲台(Half Moon Battery 写真下左から2枚目)の隣に異様な一団がいる。フォーマルな衣装の男女にコック服の男や
撮影スタッフなどが、シーフードらしきものを囲んで何やらやっている。見事な手長エビやホタテが見える(写真上右)。美味そうだ。
聖マーガレット教会を守るように15世紀に造られた大砲モンスメグ(Mons Meg)が置かれている。 他の砲台の大砲より極めて大きく立派だ(写真下右から2枚目)。
自重6000kgもあり、150kgの石製の砲弾を発射するという。その砲弾も写真の右端に見える。笑ってはいけないのだろうが、ついニヤリ。
キルト姿の衛兵が凛々しくもあり、どこかユーモラスでもある。任務(見張り)に立つ時はいかつい顔をしているが、任務を離れるととても友好的で、
頼めば記念写真にも収まってくれる。
Crown Squareの王宮(Royal Palace)でスコットランドの誉れ(The Honours of Scotland)と称される王冠(The Crown Jewels)と運命の石(即位式の石 The Stone of Destiny)を見る。
王冠は兎も角として、イングランドに奪われ700年の歳月を経て1996年にスコットランドに返還されたといういわくつきの石は「これが・・・?」と思うほど
小さなものだが、スコットランドの愛国者にとっては大きな石であることは疑いない。
1511年に完成した大広間(Great Hall)では武器甲冑の類が綺麗に展示されていた。Scottish National War MemorialとThe Royal Scots dragoon Guards
Regimental museumも見学したが、気が沈むのみだ。
Address | Castle Hill, Edinburgh, EH1 2NG |
Telephone | 01312 259846 |
Web Site | Edinburgh Castle |
オープンの日・時間や入場料は Web Site あるいは
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